眉ティントとは|選び方や失敗しないコツ、デメリットまで徹底解説

手軽に時短メイクが叶うと人気の「眉ティント」。
地肌を染めるため汗や摩擦に強い特徴があり、長時間色持ちする眉メイクを可能にします。
しかし使い方が難しく、失敗したという声も少なくありません。
こちらの記事では、眉ティントの選び方や失敗しないコツを解説します。
後半では眉ティントのデメリットについても触れるので、使い方に困っている方はもちろん、使うか悩んでいるという方もぜひ参考にしてください。
目次
そもそも眉ティントとはどんなもの?
眉ティントとは、地肌を染めることで汗や擦れに強い眉毛を作るメイクアップアイテムのことです。
平均して3〜7日ほど色持ちするため、「メイクの時短になる」と多くの方から支持されています。
しかし眉ティントは取り扱いが難しく、「希望しない形で着色してしまった」など失敗するケースも少なくありません。
失敗を防いできれいな眉を作るには、正しい使い方やコツを知ることが重要です。
長持ちする理由
眉ティントが長持ちする理由は“原材料の性質”にあります。
一般的な眉用コスメとどのような点が異なるのか、以下の表で比較してみましょう。
【眉ティントと一般的な眉用コスメ|比較】
原材料 | 性質 | |
---|---|---|
眉ティント | 染料 | ・粒子が小さい ・肌に浸透する |
一般的な眉用コスメ (パウダー・ペンシル) |
顔料 | ・粒子が大きい ・肌表面にとどまる |
眉ティントの原材料である“染料”は、粒子が細かく肌に浸透するのが特徴です。
顔料に比べて水や摩擦の影響を受けにくいため、色持ちの良さが重視されるティント製品全般に使用されています。
しかし染料は水や油に溶けて徐々に薄くなるため、3日以上色持ちさせることは困難です。
ここで色持ちの鍵を握るのは“ヒドロキシアセトン(または類似物質)”という2つ目の原材料です。
3日以上の色持ちを謳う眉ティントの多くには、この成分が含有されています。
- ヒドロキシアセトンとは?
- 角質層のタンパク質と化学反応を起こし皮膚を茶色くする着色剤のこと。
日焼けをせずに色黒に見せるためのメイクアップ方法である、“セルフタンニング”に使われることが多い成分。
ヒドロキシアセトンにより茶色になった皮膚は、肌代謝とともに3〜7日ほどかけて薄くなりますが、水や摩擦の影響で薄くなることはありません。
この成分の効果により、眉ティントは他のティントよりも長持ちする処方となっています。
どんな人におすすめ?
眉ティントは以下のような人におすすめなアイテムです。
- 自眉が薄い人
- 時短メイクがしたい人
- 眉のメイク崩れが気になる人
- すっぴんでもきれいでいたい人
眉ティントは水や摩擦に強く、商品によっては1週間ほど色が持続するため、プールメイクやお泊まりデートなどに適しています。
また、ちょっとした外出の際に眉を描く手間を削減できるのも魅力です。
購入できる場所
眉ティントはドラッグストアやコスメショップ、ネット通販などで購入可能です。
【購入できる場所と探し方】
眉ティントが購入できる場所 | 置いてある場所・探し方 |
---|---|
ドラッグストア・コスメショップ | アイブローメイクコーナー |
オンラインストア・ネット通販 | 「眉ティント」や「セルフタンニング アイブロウ」で検索 |
国内の店頭販売であれば大きな心配はいりませんが、オンライン購入の場合は日本未承認の海外輸入品が混ざっていることがあります。
中には刺激が強く肌トラブルを起こす可能性がある商品も含まれるため、購入の際には十分注意しましょう。
眉ティント選びで注目するポイント
眉ティントを選ぶ際に注目するポイントは以下の3つです。
- 商品タイプ
- 持続期間
- カラー
使いにくいタイプや髪色に合わないカラーを選択してしまうと、デザインミスや不自然さなどの失敗につながることがあります。
この章で紹介するポイントを意識して、自分に合った眉ティントを選びましょう。
商品タイプ
眉ティントは大きく分けて、「剥がすタイプ」と「剥がさないタイプ」の2種類があります。
タイプ | 剥がすタイプ | 剥がさないタイプ |
---|---|---|
製剤の形状 | ジェル状 | リキッド状 |
アプリケーター | ハケ | 筆・フェルトペン |
使用方法 | 塗ったまま就寝 | 塗ったまま就寝 or メイク時に使う |
“剥がすタイプ”の眉ティントはハケで塗るタイプが多く、広範囲への着色に適しています。
一方の“剥がさないタイプ”はアプリケーターの先が細く描きやすいため、眉ティント初心者の方におすすめです。
持続期間
眉ティントの持続時間は、1日限定のものから7日持続するものまで様々です。
一般的には剥がすタイプの方が色持ちする傾向がありますが、持続期間だけを見て商品を選択するのは危険です。
眉ティントは一度着色したらしばらく消えないため、「使いやすく失敗しないこと」を第一に考えて商品を選ぶようにしましょう。
カラー
眉ティントのカラーは、髪色よりもワントーン明るい色を選ぶのがおすすめです。
どのメーカーの商品でも、様々な髪色やスキントーンに合うように複数の色が用意されています。
そのため“塗りやすさ”や“持続時間”を軸に商品を絞ったうえで、カラー選択をすると良いでしょう。
眉色の選び方については黒髪で茶色の眉毛はおかしい?おすすめの色や垢抜け術を解説で詳しく紹介しています。
黒髪以外の方でも活かしていただける内容なので、ぜひ参考にしてください。
眉ティントの基本的な使い方|注意点
眉ティントを使用する際は、製剤が眉の地肌に着くように塗布するのがポイントです。
また継続して使用すると色持ちしやすくなるため、2〜3日に1回メンテナンスを行うと良いでしょう。
詳細の使い方は商品タイプによって異なるため、以下で「剥がすタイプ」と「剥がさないタイプ」の2つに分けて解説します。
剥がすタイプ
剥がすタイプの使用手順は以下の通りです。
- 油分や水分オフ
- ハケで製剤を取り、希望の形になるように塗る
- 塗った状態で就寝
- 翌朝剥がして完成
成分が浸透しやすくなるように油分や水分は必ず拭き取りましょう。
粘度が高いため毛が密集している箇所は地肌に塗りにくいです。
眉毛をかき分けてスタンプのように塗りましょう。
最短2時間ほどで着色する商品もありますが、放置時間は製品により異なるため、表記されている時間を守るようにしましょう。
眉毛や皮膚を刺激しないように優しくはがしましょう。
毛が抜けてしまうのが気になる場合はぬるま湯で洗い流してください。
夜に仕込むことが多い剥がすタイプの眉ティントですが、塗り終わってすぐに寝てしまうのはおすすめしません。
ヨレて失敗してしまう可能性があるため、必ず乾いたことを確認してからベッドに入るようにしましょう。
剥がさないタイプ
剥がさないタイプの使用手順は以下の通りです。
- 油分や水分オフ
- 希望の形になるように眉を描く
- 塗った状態でお出かけもしくは就寝
- 一定時間経過後はクレンジング後も定着
リキッドは水分が残っていると滲みやすいため、念入りに拭き取りましょう。
毛並みで書き入れる場合は眉の生え方を確認しながらデザインしましょう。
目立たないためお出かけ時にも使用できますが、しっかり着色したいのであれば就寝時の塗布がおすすめです。
剥がさないタイプは放置時間の上限が決まっていないことが多いため、既定時間が過ぎたらご自身のタイミングで洗い流しましょう。
朝のメイクにも使用できることが多い剥がさないタイプの眉ティントですが、しっかり着色したい場合は夜に塗るのがおすすめです。
日常的なメイクでの使用は、メンテナンスを目的に行うと良いでしょう。
失敗しない眉ティントのコツ
眉ティントで失敗しないためには、「いきなり塗り始めない」ことが大切です。
一度着色してしまうと数日間は消えないため、以下のポイントをおさえて失敗を回避しましょう。
- アウトラインを書く
- 眉プレートを使う
- はみ出たらすぐに拭き取る
- 眉頭は一番最後に軽く塗る
アウトラインを書く
眉ティントを塗り始める前にアウトライン(外枠)を書いておくことで、不自然な形の眉になることを防げます。
アウトラインを書く際のポイントは、着色したい場所を囲むように書くことです。
色を入れたいところにまで書いてしまうと染色の邪魔になり、うまく色がつかない可能性があるため気をつけましょう。
眉プレートを使う
アウトラインを書く以外にも、眉プレートを使ってティントを塗るのもおすすめです。
- 好みの形を選ぶ
- 顔のバランスに合うように固定角度を調整する
- 医療用テープでずれない用に固定する
- 眉ティントを枠内に収まるように塗る
- ティントがヨレてしまわないように肌と平行方向にそっとはずす
眉プレートには種類がいくつかありますが、眉ティント用で使用する場合は肌に添わせやすい、しなりがあるものが適しています。
はみ出たらすぐに拭き取る
万が一眉ティントが希望のデザインからはみ出てしまった場合は、素早く拭き取りましょう。拭き取りが遅れてしまうと、着色したくないところにまで色がついてしまう可能性があります。
ジェル状のものはすぐ拭えば簡単に落とせますが、乾きやすいリキッド状は綿棒にクレンジング剤や水を含ませて拭き取るのがおすすめです。
ただし水分がついたままだと滲んでしまうため、拭き取り後は乾いた綿棒で水気をオフするようにしましょう。
眉頭は一番最後に軽く塗る
垢抜け眉にするには、眉頭に塗るティントの量を調整することが大切です。
眉頭が濃いと平面的に見えるため、不自然な印象になってしまいます。
剥がすタイプの眉ティントは毛が少ない中間から眉尻までしっかり塗布し、眉頭は薄く乗せることで自然な眉に仕上がります。
一方で剥がさないタイプは塗りつぶすのではなく、眉頭の毛の密度を高めるイメージで1本ずつ書き入れるのがおすすめです。
眉ティントにはデメリットも|おすすめしない人
眉ティントは手軽に時短メイクが叶う優れたアイテムですが、中にはおすすめできない人もいます。
- 肌が弱い人
- メイク初心者の人
- 自然さを求める人
以下で詳しい理由をお伝えしていきます。
刺激が強い|肌が弱い人
ティント処方のアイテムに使用される“染料”は、一般的なメイク用品に使う“顔料”よりもアレルギーを起こす可能性が高いとされています。
どちらの着色料にもアレルギーの元となる“タール系色素”は含まれますが、粒子の細かい染料の方が肌に残りやすいことが理由です。
また染料が角質層まで浸透するため肌への負担が大きく、アレルギーではなくても荒れてしまうケースもあります。
そのため眉ティントを肌が弱い人が使用することは、強くはおすすめしません。
失敗してもすぐ消えない|メイク初心者
眉ティントは長時間色持ちするアイテムなので、失敗した場合でもしばらくの間色が残ってしまいます。
そのためデザインミスや書き直しが多くなりがちなメイク初心者の方には、眉ティントの使用は適していません。
「メイクに自信はないけど眉ティントを試してみたい」という方は、必ずアウトラインを書き、持続時間の短いものを利用しましょう。
毛並み感が出づらい|自然さを求める人
自眉のような自然さを求める方にも、眉ティントはあまりおすすめできません。
眉ティントはハケで塗るタイプが多く、毛並み感を出すことが難しいためです。
リキッドタイプであれば自然な仕上がりを目指すことは可能ですが、1本1本手間をかけて描いた眉も数日で消えてしまうため、効率的な方法であるとは言えません。
アートメイクという代替案
眉ティント以外の“時短メイク”や“すっぴん美人”を叶える手段として、「眉アートメイク」という代替案があります。
アートメイクとは、皮膚の浅層に色素を彫りいれる医療的メイクのことです。
皮下にインクを入れるため、水や汗に強く長期間自然な眉をキープすることができます。
ここで“眉ティント”と“眉アートメイク”をさまざまな角度から比較してみましょう。
【眉ティントと眉アートメイク|比較】
眉ティント | 眉アートメイク | |
---|---|---|
持続期間 | 1〜7日程度 | 1〜3年程度 |
メンテナンス頻度 | 2〜3日に1回 | 1〜2年に1回 |
自身の労力 | デザインから塗布まで全て自分で行う (自宅で可能) |
デザインと施術はプロにおまかせ (通院が必須) |
コスト | 1500円前後(1本) | 7万円前後(1回) |
毛並み感 | 出しにくい | 出しやすい |
デザイン変更 | しやすい | しにくい |
アレルギーリスク | 高い | 低い (パッチテストも可能) |
眉アートメイクは医療機関で提供される施術であるため、アレルギーが心配な方は事前にパッチテストを受けることができます。
またデザインを行うのはアートメイク技術を習得したスタッフなので、眉メイクが苦手な方でも希望のイメージを伝えるだけで理想的な眉を手に入れることが可能です。
メンテナンス頻度も1年に1回程度と少ないため、すでに眉ティントを使用している方にとっても、より手間を省けるという利点があります。
症例写真
毛並みで入れた眉アートメイクの症例写真です。
1本1本丁寧に毛並みを描くことで、本物のように見える眉に仕上げています。
毛並みとパウダーをミックスした眉アートメイク症例です。
パウダー施術も一緒に行うことで、メイク眉のようなふんわりした印象に仕上がります。
まとめ
ここまでの内容を踏まえて、眉ティントについて大切なポイントを以下にまとめました。
- 眉ティントとは地肌を染めることで長時間消えない眉を作るメイクアイテム
- 「メイクを時短したい人」や「すっぴんでもきれいでいたい人」におすすめ
- 購入する際は「商品タイプ」や「持続期間」から自分にあったものを選ぶことが大切
- 眉ティントで失敗しないコツは「いきなり塗り始めない」こと
- 肌が弱い人やメイク初心者はデメリットを理解したうえで使用を検討する必要がある
- デメリットが心配であれば「眉アートメイク」という選択肢もある
眉ティントを使用する際には自分にあった商品を選択し、正しい方法で使うことが大切です。
上手に使うとメイク時間を短縮できて、QOL(生活の質)の向上にもつながります。
本記事で紹介した「眉ティントの失敗しないコツ」を取り入れながら、きれいな眉を作りましょう。
よくある質問
眉ティントを早く落とせる方法はありますか?
眉ティントは皮膚を染めて着色しているため、すぐに落とす方法はありません。
しかしピーリング作用があるクレンジング剤や洗顔料などを使用することで、肌代謝が上がり退色を早めることができます。
また、スクラブなどの角質をオフするアイテムを使用するのも有効です。
眉ティントでアイラインを書いても良いですか?
ほとんどの眉ティントは目元用には作られていないため、アイラインとして使用することは避けるべきです。
ティントは一般的な化粧品より肌への負担があり、皮膚が薄く粘膜に近い目元に塗るとトラブルを起こすおそれがあります。
長期間落ちないアイラインを望むのであれば、アートメイクで描き入れるのがおすすめです。