アートメイクのデメリット|リスクや部位別の注意点を解説

アートメイクは「メイクの時短になる」「すっぴんでも自信が持てる」など、多くのメリットで注目されています。
一方で美容医療である以上、施術に伴うデメリットや医学的なリスクも存在するのが実情です。
このページではアートメイク施術を検討している方に向けて、デメリットや考えられるリスク、部位別に注意すべきポイントを解説していきます。
これらの知識も備えておくことで、より安心感を持ってアートメイクに臨めるようになります。
▶︎そもそもアートメイクとは
目次
アートメイクのデメリット

アートメイクは“汗や水に濡れても消えないメイク”として人気を集めていますが、注意しておきたい点もいくつか存在します。
ここではアートメイクのデメリットを5つご紹介します。
アートメイクにおける5つのデメリット
- すぐに消すことはできない
- 肌質によって定着に差がある
- ダウンタイムがある
- 定期的なリタッチが必要
- 施術直後は濃く発色する
すぐに消すことはできない
アートメイクは皮膚の浅い層に色素を入れる施術のため、メイクのように簡単に落とすことはできません。
自然に薄くなるまでに1〜3年ほどかかるので、それより早く変更したい場合には、追加施術で上書きするかレーザー治療で除去する必要があります。
アートメイクを受ける際は、なりたいイメージや希望のデザインを施術者に十分に相談しておくことが大切です。
肌質によって定着に差がある
アートメイクはお肌の状態によって色素の定着に差が出やすい施術です。
特に脂性肌の方はインクがにじみやすく、退色も早いため、普通肌の方よりもきれいな状態を維持しにくい傾向があります。
ただし脂性肌の方でも、「パウダー技法」などの色持ちしやすい技法を選ぶことで、より満足度の高い仕上がりを目指せます。
ダウンタイムがある
ダウンタイム期間中(施術直後〜1週間程度)は、洗顔やメイク、入浴、運動などに制限がかかることがあります。
特に赤みや腫れ、軽いかゆみが治まるまでは、患部を清潔に保ち、強い刺激を避けて過ごすことが大切です。
かさぶたができた場合も、無理に剥がさず自然に治るのを待つようにしましょう。
定期的なリタッチが必要
アートメイクの色素は1〜3年ほどで徐々に薄くなるため、美しい仕上がりを保つには、定期的にリタッチを受けることが推奨されます。
リタッチのタイミングはお肌の状態や生活習慣によって異なりますが、1〜2年ごとに受ける方が多いです。
そのため継続的にリタッチ費用が必要となる点も、事前に理解しておく必要があります。
アートメイクのリタッチ時期については、アートメイクのリタッチについてをご確認ください。
施術直後は濃く発色する
アートメイク施術直後は、完成形よりも色素が濃く発色するという性質があります。
数日〜2週間後には自然になじんでいくケースがほとんどですが、こうした完成までのプロセスも事前に確認しておくと安心です。
写真撮影や人と会う予定など、大切なイベントを控えている方は、数週間ほど間隔が空くように調整しておきましょう。
アートメイク特有のリスク

アートメイクには上記のようなデメリットに加えて、個人差によりまれに起こり得るリスクも存在します。
ここではアートメイク特有のリスクについて、一つずつ解説していきます。
アートメイク特有のリスク
- 施術中に痛みを感じるリスク
- 肌トラブルや感染症のリスク
- アレルギー反応がでるリスク
- MRI検査へ影響がでるリスク
施術中に痛みを感じるリスク
アートメイクは皮膚の浅い層に専用の針で色素を入れる施術のため、施術中にチクチクとした痛みを感じることがあります。
多くの場合は麻酔クリームを併用することで刺激を軽減できますが、痛みの感じ方には個人差があるため、心配な場合は事前に施術者へ相談しておくと安心です。
肌トラブルや感染症のリスク
アートメイク施術後は、一時的に赤みや腫れ、かゆみといった肌トラブルが生じることがあります。
また、まれではありますが、傷口から細菌が侵入して感染症を起こす可能性もあります。
こうしたリスクを防ぐには、衛生管理が徹底された医療機関で施術を受け、処方された軟膏を医師の指示通りに使用することが大切です。
アレルギー反応がでるリスク
アートメイクで使用する色素や麻酔薬、消毒液などに対して、まれにアレルギー反応が出ることがあります。
これまでに化粧品や薬でかぶれた経験がある方、過去にアレルギーを指摘されたことがある方は、必ず施術前にクリニックへ伝えることが大切です。
なおパッチテストにより事前に確認できることもありますが、すべての反応を完全に防げるわけではない点も理解しておきましょう。
アートメイクと関係が深いアレルギーについては、アートメイクとアレルギー|金属・麻酔は大丈夫?受けられる条件と注意点も併せてご確認ください。
MRI検査へ影響がでるリスク
アートメイクの色素には、微量ながら金属成分が含まれており、MRI検査で使用する電磁波に反応してしまう可能性があります。
実際に大きな支障が出ることは非常にまれですが、安全のために検査を受ける際はアートメイクをしていることを必ず医師や検査技師へ申告しておきましょう。
事前に伝えておけば適切に対応してもらえるため、より安心して検査を受けられます。
アートメイクにおける部位別の注意点

ここまでアートメイク全般におけるデメリットや、まれに起こり得るリスクについてご紹介してきましたが、眉やリップといった施術部位によっても、注意したいポイントは異なります。
ここでは、各部位ごとの注意点についてそれぞれ解説していきます。
眉毛アートメイク
眉毛アートメイクは手彫り毛並み技法/マシン毛並み技法/パウダー技法といった施術方法によって、仕上がりや持ちに差が出やすい点に注意が必要です。
例えば脂性肌の方は普通肌の方よりも色素がにじみやすく、色抜けもしやすい傾向にあるため、細かいラインを描く手彫り毛並み技法はあまり適していない場合があります。
持ちを重視する場合は、無数の点(ドット)を描くパウダー技法やマシン毛並み技法がおすすめです。
注意点
- 施術技法によって仕上がりや持ちに差が出やすい
- 脂性肌の方は手彫り毛並み技法があまり向いていない
眉毛アートメイクの特徴や技法ごとの違いについては、眉毛アートメイクとは をご確認ください。
リップアートメイク
唇は食べ物や飲み物の影響を受けやすい部位のため、リップアートメイク施術後は、刺激の強い料理(熱い・辛いもの)や、アルコールなどを控えることが推奨されます。
当日も飲食は可能ですが、なるべく唇に負担をかけないように気をつけましょう。
また口唇ヘルペスの既往がある方は再発のリスクがあるという点にも注意が必要です。
医師の判断によっては、予防的に内服薬を使用するケースもあります。
注意点
- 施術直後は熱いものや辛いもの、アルコールなどを控える必要がある
- 口唇ヘルペスの既往がある方は再発のリスクがある
リップアートメイクの特徴については、リップアートメイクとは をご確認ください。
アイラインアートメイク
アイラインアートメイクは、皮膚が非常に薄いまぶたに施術するため、ほかの部位よりも腫れや赤みが出やすいという特徴があります。
腫れや違和感がある間は、コンタクトレンズの装用を数日間控えるよう指示される場合もあるため、メガネを準備のうえ施術に臨むようにしましょう。
注意点
- 皮膚が薄い部位のため、一時的に腫れや赤みが出やすい
- 症状が落ち着くまではコンタクトレンズの装用を控える必要がある
アイラインアートメイクの特徴については、アイラインアートメイクとは
をご確認ください。
頭皮・ヘアラインアートメイク
頭皮・ヘアラインアートメイクでは、施術後5日間ほどは洗髪や整髪料の使用を控える必要があります。
医師や施術者の判断によっては、患部を避けて洗う場合に2日目から可能となるケースもありますが、なるべく水に濡れないように配慮することが大切です。
また施術範囲が広い場合には、1回の施術に5〜6時間かかることもあります。
当日は施術時間が長くなることを考慮したうえで、スケジュールに余裕をもって臨むようにしましょう。
注意点
- 施術後5日間程度は、洗髪や整髪料の使用を控える必要がある
- 施術範囲によっては1回の施術に5〜6時間かかる場合がある
ヘアラインアートメイクの詳細については、ヘアラインアートメイクとは をご確認ください。
ほくろアートメイク
ほくろアートメイクは、オプションメニューとして提供しているケースが多く、単体では提供していないクリニックも少なくありません。
当院でも眉毛アートメイクやリップアートメイクのオプションメニューとして提供しております。
また平たく小さなほくろであれば上から施術できることもありますが、隆起しているほくろの色味や形を整えたい場合は、除去治療を先に行うケースがあります。
注意点
- オプションメニューとして提供しているクリニックが多い
- 隆起しているほくろを整えたい場合は、先に除去治療を受ける必要がある
ほくろアートメイクの詳細については、ほくろアートメイクとは をご確認ください。
アートメイクのメリット

ここまでアートメイクのデメリットやリスクを中心に解説してきましたが、魅力的な側面も数多くあります。
代表的なメリットとしては、次のような点が挙げられます。
アートメイクのメリット
- 毎日のメイク時間を短縮できる
- 汗や水に濡れても崩れにくい
- すっぴんでも見た目に自信が持てる
- 加齢による変化を補える
アートメイクのメリットや部位別の効果については、アートメイクのメリットとはで詳しく解説しているので、こちらもぜひご確認ください。
まとめ
アートメイクには「すぐには消せない」「リタッチが必要」などのデメリットや、「肌トラブル・感染症」といったリスクがあります。
一方で「メイク時間を短縮できる」「すっぴんでも印象が整う」といった、日常生活を快適にしてくれる大きなメリットもあります。
アートメイクを検討している方は、メリットとデメリットの両面を理解し、不明点をしっかり確認したうえで施術を決めることが大切です。
アートメイクに関するご相談は、当院の無料カウンセリングでも承っておりますので、お気軽にお申し込みください。
よくある質問
アートメイクが向いていないのはどんな人ですか?
頻繁にデザインを変えたい方、ダウンタイムを避けたい方、アレルギー体質の方、皮膚疾患をお持ちの方は、アートメイクに不向きな場合があるため慎重な判断が必要です。
不安がある場合は、カウンセリングや事前相談(お問い合わせ)で確認しておくようにしましょう。
施術後に後悔するケースはありますか?
アートメイクは一度入れると簡単に消せないため、流行に左右されやすいデザインや、自分の骨格に合わない形を選んでしまうと後悔につながるケースがあります。
納得のいく仕上がりにするには、事前のカウンセリングでなりたいイメージを明確にし、施術者と十分に相談したうえで施術を受けることが大切です。
アートメイクで痛みを感じやすい部位はどこですか?
頭部(頭皮・ヘアラインアートメイク)は神経や血管が多いため、チクチクとした刺激を感じやすい部位といえます。
ただし痛みの感じ方には個人差があり、万が一強い痛みを感じた場合も、追加の麻酔などで対応できるため、必要以上に心配する必要はありません。