女性の薄毛治療ガイド|クリニック選びや通販のリスクを解説
女性の薄毛治療には、飲み薬から頭皮注射までさまざまな方法があります。
そのため「どんな治療を選べばいいか分からない」「高額な治療を勧められそう」と、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
このページでは、薄毛治療をしたい女性に向けて、治療の種類やクリニックの選び方などを解説していきます。
受け身になりがちな診察や治療ですが、事前に知識を深めることで、自分に合った方法を選べるようにしましょう。
目次
女性の薄毛症状と原因
頭部全体の髪がまばらに抜ける、女性の代表的な脱毛症をFAGA(女性男性型脱毛症)といいます。
FAGAは主にホルモンバランスの乱れで引き起こされますが、その他にも血行不良や栄養不足など人によって様々な原因が考えられます。
女性の薄毛の詳しい症状やセルフでできる対策は、女性の薄毛について|原因や改善策をご紹介で解説しているのでぜひご確認ください。
女性の薄毛治療とは
医療機関で行う女性の薄毛治療には次のような方法があります。
- ミノキシジル(内服薬・外用薬)
- パントガール(内服薬)
- スピロノラクトン(内服薬)
- サプリメント
- メソセラピー(頭皮注射)
- 植毛
薄毛の状態によっては、これらを併用する場合もあります。
まずはそれぞれの治療の特徴について確認していきましょう。
治療の基本は内服薬
薄毛は医師に処方された内服薬で治療する方法が一般的です。
髪の成長を促進する「ミノキシジルタブレット」や「パントガール」、抜け毛を抑える「スピロノラクトン」などの飲み薬があります。
必要に応じてこれらを併用することで、より高い効果が期待できます。
髪の成長に必要な亜鉛やビタミン類などは、サプリメントで補うのもおすすめです。
外用薬を併用する場合も
女性の薄毛の標準治療として、外用薬が用いられることがあります。
外用薬はセルフメディケーションとして、薬局やドラックストアでも購入可能です。
頭皮にピンポイントで薬剤を塗布できるので、全身に作用する内服薬に比べて副作用を抑えられます。
しかし治療効果はやや穏やかで、脱毛範囲によっては十分な効果を期待できないこともあります。
そのため、症状に応じて他の治療法と併用するのが効果的です。
より早く薄毛を治すなら「メソセラピー」
メソセラピーは医薬品成分や栄養素を、髪の成長に関わる毛包に直接注入する治療法です。
薄毛改善に必要な成分が、弱った細胞の働きを活性化させるので、発毛や育毛を促進できます。
そのまま頭皮にアプローチするため、代謝の影響を受けにくいというメリットも。
内服薬や外用薬と組み合わせると、これらの作用が効率よく引き出されるので、より高い発毛効果が期待できます。
根本的に薄毛を治すなら「植毛」
植毛は自分の髪やその代替品を頭皮に植え付ける施術です。
投薬治療は中止すると再び進行する場合があるのに対して、植毛は一度生着すれば半永久的に生え続けます。
ただし後頭部などの移植元の髪は生えてこなくなるので、薄毛初期段階での施術はおすすめできません。
女性の薄毛治療はいつから始める?
女性の薄毛は30代半ば〜40代にかけて発症する方が多いです。
初期症状は分け目や生え際がやや気になる程度ですが、放置していると気付かないうちに進行している場合もあります。
薄毛治療は、薄毛が少しでも気になったタイミングで始めるのがおすすめです。
「髪のボリュームが減った」「分け目や生え際が気になる」「毛が細くなった」などと感じたら、一度医師に相談してみましょう。
症状別|クリニックの選び方
薄毛治療は、薄毛専門クリニックや皮膚科を受診するのが一般的です。
しかし薄毛の原因によっては、婦人科や内科を受診した方がいい場合もあります。
ここでは薄毛治療をする際のクリニックの選び方を、症状と合わせてご紹介します。
薄毛専門クリニック
体の不調や頭皮トラブルがない場合は、薄毛専門クリニックを受診するのがおすすめです。
多くのクリニックでは、院内で患者同士が会わないように、プライバシーに配慮した設計になっています。
また他の診療科よりも治療の幅が広いことや、専門性の高い医師に相談できることなどもメリットとして挙げられます。
皮膚科
頭皮のかゆみやフケ、湿疹、炎症などを伴う薄毛の場合は、皮膚科を受診するのがおすすめです。
頭皮環境を整えると髪のベタつきや乾燥が改善されるので、髪も成長しやすくなります。
皮膚科の薄毛治療は薬が基本ですが、一部ではメソセラピーなどを取り入れている場所もあります。
その他髪が局所的に丸く抜け落ちる円形脱毛症も皮膚科で診てもらえます。
レディースクリニック
レディースクリニック(婦人科)でも薄毛を診てもらうことができます。
女性の薄毛は出産や加齢などによる、女性ホルモンの減少と深く関係しているからです。
薄毛に加えて女性特有のお悩みがある方は、レディースクリニックを受診してみましょう。
内科
薄毛に加え発熱や倦怠感、筋力の低下などの症状が見られる方は、内科やその他の専門医を受診してください。
膠原病(こうげんびょう)や甲状腺疾患などの病気が原因で薄毛になることもあります。
通常の薄毛は徐々に進行していくので、「急に抜け毛が増えた」という場合は何か別の病気や脱毛症を疑ってみた方がよいでしょう。
通販で治療薬を買うリスク
薄毛治療は長期的に続ける必要があるので、「少しでも費用を抑えたい」と通販を検討する方も時折います。
医師を通さずに個人で購入した治療薬は、クリニックより比較的安い一方で、次のようなリスクもあります。
通販で個人的に薬を買うリスク
- 偽物で効果がない
- 外国製で日本人の体質と合わない
- 副作用が起きても対応してもらえない
- 正しい治療方法とは限らない
たとえ本物の薬が手に入ったとしても、薄毛の原因によっては効果が現れないことも。
体に悪影響を及ぼす可能性もあるので、薄毛の治療薬は必ず医師に処方された正規のものを使うようにしましょう。
オンライン診療で薬を処方してもらえる
オンライン診療は、パソコンやスマートフォンで画面越しに診察してもらえるサービスです。
薄毛治療もオンライン化が進んでおり、クリニックに行かなくても自宅でスムーズに処方薬を受け取れます。
精密な検査はできませんが、後日疑問があればメールや電話などで相談できるので、トラブルが起きても安心です。
クリニックに通うのが難しい方は、通販ではなくオンライン診療を活用してみましょう。
薄毛治療で効果が出ない原因
薄毛治療をしても効果が出ない原因として、次の3つが考えられます。
- 途中で治療をやめた
- 治療法があっていない
- 薄毛の進行が早い
薄毛治療で後悔しないように、事前に確認していきましょう。
途中で治療をやめた
薄毛の進行を抑えるには、長期的に治療を続けることが大切です。
個人差はありますが、効果が実感できるまで投薬治療は半年以上、植毛でも4か月以上はかかります。
「なかなか効果が現れない」といって途中で治療をやめてしまうと、今までの治療が徒労に終わります。
医師のアドバイスをもとに、焦らずコツコツと治療を続けていきましょう。
治療法があっていない
大まかに「薄毛」と言っても、女性の薄毛症状であるFAGAや自己免疫疾患の円形脱毛症など、さまざまな種類があります。
一般的な薄毛治療薬は、加齢に伴う薄毛を想定しているので、他の病気が原因の場合は効果が現れにくいです。
1年以上続けても効果を感じられない場合は、再度医療機関を受診して別の病気が潜んでいないか診てもらいましょう。
薄毛の進行が早い
薬の効果よりも薄毛の進行が早い方は、治療の効果を実感しにくいです。
また薄毛がすでに深くまで進行している場合も、効果が現れるまでに時間がかかります。
少しでも早く薄毛を改善したい方は、薬とその他の方法を組み合わせてみるのもおすすめです。
薄毛をカバーするならヘアアートメイク
薄毛治療の効果が出にくい方や、短期間で目立たなくしたい方にはヘアアートメイクがおすすめです。
ヘアアートメイクは、頭皮のごく浅い層に色素のついた針でドットや線を描く施術です。
頭皮に直接着色するので、自然に薄くなるまでは24時間薄毛をカバーできます。
ヘアアートメイクの種類
ヘアアートメイクにはヘアラインアートメイクやスカルプエアーメディカル、SMPなどの種類があります。
ヘアラインアートメイクは毛並み感、スカルプエアーメディカルとSMPはパウダー感のある仕上がりが特徴です。
SMPの症例や注意点については、頭皮アートメイク(SMP)|髪を描く新しい薄毛治療の選択肢で詳しく解説しているので、ぜひご確認ください。
当院の症例
こちらは当院のヘアラインアートメイクの症例です。
へアラインアートメイクは髪を描く施術なので、生え際に美しい毛流れを作ることができます。
施術の流れや注意点は、ヘアラインアートメイクのメリットやデメリットについてでご確認ください。
まとめ
女性の薄毛治療について、最後に大切なポイントをおさらいしておきましょう。
- 薄毛治療は内服薬が基本
- 外用薬やメソセラピーと併用する場合もある
- 加齢などによる一般的な薄毛は専門クリニックへ
- 薄毛+頭皮トラブルなら皮膚科、女性ホルモン関係なら婦人科、体調不良なら内科へ
- 通販で個人的に買った治療薬は偽物・体に悪影響の可能性がある
- 薄毛はヘアアートメイクでカバーできる
女性の薄毛治療にはさまざまな選択肢がありますが、いずれにせよ長期的な視点で続けていくことが大切です。
小さな努力を着実に積み重ねることで、ボリュームのある美しい髪を目指しましょう。
よくある質問
薄毛治療は保険適用されますか?
加齢などによるFAGA(女性の薄毛)は、美容目的として扱われるので保険は適用されません。
ただし円形脱毛症など、他の病気が原因の薄毛は適用される場合があります。
女性の薄毛を確実に治す方法はありますか?
年齢や体質、健康状態など、一人ひとりに個人差があるので、皆を確実に治せる方法はありません。
ただし原因に応じて適切な治療をすれば、改善される見込みはあります。
薄毛治療はどの方法が安いですか?
費用を抑えたい方は医師に相談の上、比較的安価な飲み薬の治療に絞って続けてみましょう。
オンライン診療の薬配送サービスでは、定期購入で割引になる場合もあります。